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シナリオ:西山猫島のキセキ 本編
■ シナリオ概要

 事件は、SODAー113の主戦場「西山猫島」のことになる。
 その戦いはIBBS所属のクエスター草田サキの加護「メイヴ」で終結したかに見えた。
しかしメイヴの余剰パワーにより西山猫島は一つのルートワールドとしてBSから切り離されてしまう。
 そのルートワールドはリコリスを封印すると同時に、リコリス修復の為の隠れ場所となる。
 その状況の中、リコリスは草田サキにある取引を持ちかけます。
 リコリスが負ければ自身の消滅、サキが負ければそのシャード、互いにそれを賭ける契約を交わすこととなります。
 リコリスとの契約により、サキは今の状況をプレイヤーに話すことなく西山猫島でプレイヤーのシャードを回復させる生活が行われます。
 このシナリオは、プレイヤーがこの世界のことをどこまで知り、サキのことをどう思うか(その存在の正邪)そこが重要になります。
プレイヤーはリコリスを滅ぼし、島を元に戻し、サキを解放することがシナリオの目的となります。
 又シナリオ本編の季節は初夏を初夏を想定してます。

■ セッショントレーラー

残してきたのは心、尽きない後悔
選んだのは約束、禁断の契約
SODAー113、ブルースフィア最大の対奈落作戦
その作戦の真の終結は、悲しいキセキで幕が開く

アルシャードガイア2ndアナザエピローグ
「西山猫島のキセキ」

裏切り秘密を笑顔に隠し
それでも世界を守るため

■ ハンドアウト

PC@ハンドアウト
コネクション:草田サキ 関係:保護者
クイック:勇者候補生 カバー:(男子)学生

そこは、西山猫島
小さな島で、特別な事なんてなにもない。
静かな時間だけが流れていく
島に生きることは、そう生きることだと思っていた。
「早う起きや、いつまで寝とるん」
寝ているときは、悲しくてリアルな夢を見る。
大切な人を失った夢が心を蝕んでいく。
島の生活と夢の中、どちらが真実なのか、それはまだわからない。

PCAハンドアウト
コネクション:草田綾芽 関係:幼子
クイック: カバー:IBBS職員

そこは、忘却した戦場
世界の命運をかけた戦いで、
戦士が、戦友が、仲間が、呆気なく消えていった。
戦いを終わらせたのは光、
奈落も人も、島も覆い尽くした光の中、音無き声が身に刺さる
「ア・リ・ガ・ト・ウ」
傷つき、島に流れ着き、命を拾い、戦いの記憶を失った。
自分が生き延びた理由は、それはまだわからない。

PCBハンドアウト
コネクション:草田綾芽 関係:命の恩人
クイック:  カバー:フリーランス

そこは、罠のド真ん中
ヤバい仕事ほど報酬がいい、
世界をブっ壊すほどのトンデモない奈落を探すのが、それ。
この仕事も、下手な鉄砲で外れて終わる一人のはずだった。
「アナタノ半分ヲ、チョウダイ」
自分の半分はもぎ取られた。
力を失ったまま、なにもない島でくすぶるのか?
失われた半分はどこに、それはまだわからない。

PCCハンドアウト
コネクション:遠山みのり 関係:同僚
クイック:  カバー:医療関係者
そこは島の診療所
西山猫島という離島での医療に携わっているが、
来る患者は少ない。
漂流者という珍事はあるが、
そんなこともなければ、暇に押しつぶされる、ここはそんな島。
「この島の生活は退屈だろ。
 でも、ちょっとした休暇だと思えばいいさ」
そういえば、いつからここにいるの?
この休暇はいつまで続くか、それはまだわからない。

■ PC状況

◆ PC@

 PC@の立場や背景は、特に示されません。
 島の住人であり、近所に住む草田姉妹と顔なじみであり、平凡な島の生活をしているという記憶のみがあります。
 実際の年齢によらず、草田サキから見ればPC@は弟(妹)のような存在です。
 あくまで詳しい描写はしませんが、PC@のシャードもSODA−113の影響によりシャードが破損もしくは消耗状態にあります。そのシャードの修復を行っているのが草田サキとなります。(PC@のシャードを核として人格を形成しています)
 またPC@のクエストは「草田サキの秘密を守る」とありますが、コレは自分から言い出さないことで「秘密を守る」というクエストを満たすことにします。
 これは、他のPCがPC@を介さずに草田サキの体の秘密に行き着いてもPC@のクエストには影響がないと言うことです。このことはクエストを発表したときにしっかり伝えるべきでしょう。
 PC@には、最も重要なNPCの相手をしてもらうので、そのあたりの負担は小さくしておこうと考えています。
 
◆ PCA
 
 PCAはIBBS職員であり、草田サキの先輩にあたります。
 そして、IBBSの戦闘要員としてSODA−113に参加することになります。
 作戦の最終段階、PCAは、草田サキの加護「メイヴ」に巻き込まれ、シャードを破損し、作戦中の記憶ほとんどを失います。
 PCAは、作戦の直後、ルートワールドとなった西山猫島の海岸に遭難者として流れ着くことになります。
 西山猫島でPCAのシャードを修復するのは草田綾芽となります。
 PCAのクエストは、「記憶を取り戻すこと」どこかで記憶を取り戻すポイントが草田サキであることに気がつくようにしましょう。
 しかし、失った記憶を得るのはサキとリコリスの契約があるため、シナリオ中盤で取り戻すのは難しいでしょう。むしろ、そのためにサキからどう思われるかがポイントとなります。
 また、SODA−113に直接関わったキャラクターとしてシナリオそのものを引っ張っていく立場にあるでしょう。
 
◆ PCB
 
 PCBは、リコリスと因縁深いキャラクターになります。
 リコリスを巡る戦いで、SODA−113以前にもいくつかの前哨戦があり、リコリスの情報を集めると言うことで水面下での戦いが繰り広げられていました。
 そういったことを行っている組織の中には、フリーのクエスターを使い捨てにして情報収集に当たらせるところもありました。
 PCBも、その手のフリーランスとなります。
 PCBがその情報収集を進める中、その核心つまりはリコリスの本体にたどり着く事になりますが、PCB一人でリコリスの本体と戦うことになります。
 その結果PCBは、シャードを砕かれ半分をリコリスに奪われることとなります。そのことによりリコリスはある程度シャードの力を使うことができます。
 PCBは、奪われたシャードを取り返す必要があります。
 また奪われたシャードとPCBはある程度つながっており、リコリスが力を取り戻すごとにその影響が、苦痛という形などで、現れます。
 
◆ PCC
 
 自由枠という名の放置枠です。
 PCCは、遠山みのりと関連をもたせる為、看護師など医療関係者であることを薦めます。
 また、このシナリオの大きなポイントの一つ、「西山猫島」でPCが過ごす時間は心身を休める為の時間だと言うことが、冒頭に語られます。
 プレイヤーを見てですが、背景の一つとして奈落の植物によって滅ぼされた世界の出身者とするとシナリオのモチベーションの材料になるかもしれません。

■ 導入

◆ PC@

場所:(夢の中の)葬儀場→自宅の自室
時間:昼間→午前9〜10時頃
シーンプレイヤー:PC@
NPC:草田サキ

 始まりは、PC@の夢の中です。
 どこかは解らないが葬儀の場所です。陰で顔が見えにくい参列者と、同じように顔の見えにくい遺影が祭壇にあります。
 この葬儀は、PC@の姉の葬儀と言うことになってます。PC@がどのように捉えていても、この葬儀はPC@の姉の葬儀として進みます。(PC@の心境を無視して、親戚の気遣いの言葉がかけられるなど)
 お焼香など式が進んだところで、サキに起こされこの夢はさめます。
 PC@の目が覚めたとき、その側には起に来た草田サキが居ます。
 PC@がいる場所は、西山猫島の自宅。サキが起にくるのは、いつもの日常の風景です。

 シーンのポイント
 このシーンは、PC@と草田サキの顔合わせの話となります。又冒頭の夢は、草田サキがすでに死んでいることを暗示する夢でもあります。
 PC@の導入は最後に行うため、シナリオの舞台が西山猫島であることを示す意味もあります。
 クエストは、ミドル最初のシーンに渡すこととなります。
 
 ◆ PCA

場所:西山猫島→ルートワールド西山猫島
時間:昼間、特に指定なし
シーンプレイヤー:PCA
NPC:メイヴ使用者 草田綾芽
 
 前半のシーンは、SODA−113の詳細を見せず、多少断片的に描写します。
 SODA−113の終局、PCAは西山猫島の戦いにおいて乱戦のまっただ中に居ます。戦況が通信によって聞こえてきますが、圧倒的に不利な状況です。(各所から救援・増援要請があり&戦線の崩壊&作戦参加者の断末魔などが聞こえます)
 不利な状況を示すように、地面から奈落が染み出しつつあります。
 そのさなか、PCAへの通信に「(不明瞭な人の名前)を止めろ、止めさせろ」という声が入ります。
 その対象は若い女性の様で、何らかの術を起動させています。
 PCAにとってはよく知っている気がする人(草田サキ)ですが、顔や名前が判然としません。
 その女性の周りでは、光の固まりが渦を巻き始め周囲の奈落をマナに変換し始めます。その渦があっという間に竜巻を越える勢いへと変わっていきます。PCAのシャードが本人を守るように防護壁を展開します。
 PCAは、その光の渦がその女性の命を代償にすることはよくわかってます。しかし光の渦は膨大なエネルギーを持ち、PCAですら接近ができなくなります。そのうちPCAのシャードがエネルギーの過不可に耐えられなくなります。
 エネルギーの渦が臨界に達しようとするとき、女性はPCAの方を向きます。そして「アリガトウ」と言ったとき、エネルギーは暴発を起こし、PCAはホワイトアウトを迎えます。
 PCAが気がつくと、海岸に打ち上げられそれを不安げに見ている草田綾芽が居ます。
 PCAの意識が戻った事に綾芽が気がつくと、彼女は助けを呼にいきます。またPCAには、直前なにがあったのかの記憶がないことを伝えます。
 クエストは、「失った記憶を取り戻す」
 
 シーンのポイント
 PCAにSODA−113の断片(結構核心に近いところですが)を見せることになります。また、草田サキが命を落としたところを見ているのもPCAとなります。
 
◆ PCB
 
場所:リコリスの潜伏場所
時間:指定なし
シーンプレイヤー:PCB
NPC:リコリス

 PCBはタナトス(他、後ろ暗い組織)より、ある奈落体の排除捜索依頼を受けます。名前は仮称(適当な記号)を組織から伝えられますが、実際にはリコリスを追わされることとなります。
 PCBの経験などから、報酬は高額、その分危険な相手だと判断できます。
 その奈落体の捜索は、多少難航しながらも位置を特定し、排除の目星もつきます。
 その場所は地下の大洞窟、PCBの目の前には巨大な植物の固まりがあります。(実際にはリコリスの作った亜空間に誘い込まれたことになります)その植物が目標の奈落体だと解ります。
 その奈落体との戦いとなります。奈落体の攻撃は弾丸と同等の初速と硬度で打ち出される植物の種です。攻撃は全方向からの速射を受けるので、回避は難しいでしょう。
 PCBが動けなくなった頃を見計らい、人型のリコリスがPCBに接近し、そのシャードの半分を砕きさらなる奈落の底へPCBを捨てます。
 PCBはどこかの時点で遠山みのりに拾われ、彼女の診療所で治療中に目が覚めるでしょう。
 PCBのシャードは砕けたままです。
  クエストは、「シャードの欠片を探す」
 
 シーンのポイント
 リコリスとPCB、かつて対峙したことがあるという事を示します。
 そしてPCBのシャードの半分がリコリスの手にあり、繋がっているという事と、そのシャードがリコリスを強化しているという事になります。
 途中、PCBのシャードは違う形で修復されますが、リコリスの手に落ちたシャードを始末する必要はあるという事を自覚してもらいましょう。
 
◆ PCC
 
場所:西山猫島診療所内
時間:昼間、細かい指定なし
シーンプレイヤー:PCC
NPC:遠山みのり
 
 PCCの周囲の状況を説明がてら、島の状況を説明します。
 人口200人程度の小さな島で、気候も穏やかであり、老人が暇つぶしに診療所に来るぐらいで大した大した患者も少ないような島です。
 今日も患者が少なく、暇です。
 暇を持て余してるような中、それを見透かしたように遠山みのりがPCCに話しかけます。
 「今の生活が退屈かな?それとものんびりしたいい生活かな?今のような生活が良いと思っても悪いとも思っても、この時間が大切なんだ。今のようなゆったりした時間がね」
 この一言で、PCCには、以下の疑問を示します。
 PCCはどこからこの島にきたのか?いつからこの島にきたのか。その記憶がすっぽり抜けています。
 後は流れとアドリブでどうにかします。あくまでPCCは自由枠&放置枠なので。
 
 クエストは、「記憶の欠落を埋める」
 
 シーンのポイント
 このシーンは、シナリオ全体のテーマの一つ、この島の生活がクエスターの回復を促す、事を最初に明かす場面でもあります。
 このことに気がつくプレイヤーは、一目おいて対処すべきでしょう。

■ NPC

◆ 草田サキ
 
 草田サキ(そうださき)
 このシナリオにおいて最重要NPC。
 元IBBS職員、SODA−113に参加し、その際殉職している。(行方不明扱い)
 クエスターではあるが、体奈落対処能力(戦闘能力)は高くない。しかし彼女のみが持っている加護「メイヴ」により、この作戦の切り札的な存在となっていた。
 IBBSの職員をする前、ある研究組織でシャードそのものの研究をしておりその専門はシャードの修復方法だった。
 学生の頃よりクエスターであることは判明していたがクラスは不明だった。又、他世界の情報から、「メイヴ」所持のことは判明していた。
 出身地は西山猫島。離島の医療のことを知っており、医者を志望する。
 性格は穏やかで世話好き、本来はのんびりとした西山猫島に合うのほほんとした人ですが、目的のためなら自分さえ犠牲にする強さを持っています。そのため、IBBSでの職務はかなりストレスが溜まる職場だったようです。
 言葉は関西的、特に京都方面の言葉がかなりのんびりした感じになります。
 ルートワールド「西山猫島」では、唯一の商店、雑貨屋「草田商店」の経営をしています。
 身長は158センチメートルぐらい、体重?、スタイル:かなりいい

◆ 草田綾芽

 草田綾芽(そうだあやめ)
 ルートワールド「西山猫島」において草田サキが作り出した人格の一人。
 PCBのシャードをコアとし、その修復を行います。
 島での役割は、草田サキの妹。草田サキが幼少期を過ごしたときのイメージに、理想としていた活発で元気のいい子供時代と言う願望が込められている。
 行動的であり、お姉ちゃん(草田サキ)大好き、素直な中学1年生です。
 身長145せんちぐらい、スタイルは全体的に細め、話し方は関西風で、ややせっかち。
 
◆ 九条綾子(くじょうあやこ)

 BS政府外局IBBSの代表。
 外見は30代前半のメガネ美人。物腰は柔らかい風で話し方もややゆっくり目です。
 その印象とは裏腹に、BSを外世界から守るためには、あらゆる手段を使い犠牲を厭わない人です。
 クエスターとして戦力未満だった草田サキに作戦参加許可を出したのも、九条の判断です。最後の切り札と考えていました。
 SODA−113についても、リコリスの完全消滅がなされていない可能性を危惧している一人でもあり、リコリス消滅はまだなされていないと思っている一人です。
 身長160センチぐらい、スタイル、全体的にやや細め、着やせするタイプ。言葉は標準語で、ゆっくりしたしゃべり方。
 頭の回転は速く、皮肉の多い語彙です。

◆ 遠山みのり

 遠山みのり(とおやまみのり)
 ルートワールド「西山猫島」において草田サキが作り出した人格の一人。
 西山猫診療所に勤務する離島の医者です。
 PCCのシャードのコアです
 離島の医者にふさわしく外科内科から様々な業務をそつなくこなします。
 本業は長期昏睡患者のケアを研究していました。
 草田サキの望み、西山猫島の医者になりたいという理想の姿を具現化した姿と言えます。
 また、サキの記憶、シャード早期修復の研究の記憶を持っています。
 身長は160センチぐらい、スタイルは良いほうで、やや細身。
 言葉は標準語だが、かなり砕けた口調。
 
◆ リコリス

 リコリス(りこりす)
 本来は戦略級奈落体の名称だが、他の奈落体への意志疎通や人間への干渉などの用途で使う分身がいる。この分身だけでもある程度戦闘行動が可能。
 姿は10代の少女で、表情(目元)を隠すような前髪をしている。
 奈落の使徒や同等の使徒並の知能を持つが、意志疎通能力と関わりなくあまりしゃべることはない。
 メイヴを発動させた草田サキを奈落側に取り込むべく、彼女に取引を持ちかける。

■ 設定

◆ 事案SODA-113
 
 ブルースフィアで発生した対奈落作戦の一つ。
 目的はリコリスという戦略級奈落体への攻撃であり、その殲滅が最終目的となっていた。
 場所は西山猫島という島。
 結果として、リコリスへの打撃は相当与え活動停止に追い込んだが、多数のクエスターが命を落とし、行方不明となる。
 それでも最終目的のリコリスの殲滅は果たせず、作戦そのものは失敗とみられる。
 また、数日間ではあるが、西山猫島そのものが消失するという事態が発生する。
 PCBや草田サキも殉職や行方不明扱いとされる。
 
◆ SODA-113奈落側情報

 奈落側にとって、ブルースフィア(以下BS)は、奈落汚染が進まない世界とみられている。
 BSはほぼ手つかずの高濃度マナに満ちており、他世界との接触も極端に少ないことが世界の奈落汚染が進まない原因となっている。
 その状況を打開する手段として、外世界からの戦力(枝切りの戦士など)を呼び込み、BS自体を破壊しようとする計画を立てる。
 その作戦として、BSの情報を相当数の他世界へ送る。そのために作られたのが戦略級奈落体「リコリス」となる。
 奈落側の作戦は、BSのクエスターに阻止され、リコリスの能力が大きく減退したことになるが、BS側の被害の大きさや非常に珍しい加護の「レイフ」を観測する、リコリスの完全な消滅は免れる、など奈落側に得るものが大きな作戦となった。

◆ 西山猫島

 イメージとしては、瀬戸内海にある人口200人ほどの小島。
 SODAー113において主戦場になった場所であり、シナリオの舞台となる場所。
 SODAー113終盤、草田サキが発動させた加護「レイフ」によりルートワールドの一つとなる。(レイフによる過剰なマナの影響で島とその周囲がBSからはじき出されルートワールドの一つとなる)
 シナリオ開始時点、西山猫島はBSから一時的に切り離された亜空間となったという事です。
 又、西山猫島の地下奥深くにはリコリスの本体が存在します。レイフ発動の影響により、能力や質量の多くを失ったリコリスは、この島を隠れ場所にして、損傷の修復を行っています。
 この島は、草田サキの生まれ故郷でもあり、それ故彼女が復活し、PC達を招く場所にしたとも言えます。
 SODAー113が終結した時点で島があった場所には、マナも奈落も存在しない全くの「空白」だけが存在していることになります。

◆ リコリス

 戦略級ルートワールド攻略用奈落体の一種。シナリオ開始時点SODAー113において機能と質量のほとんどを失った状態となっている。そしてその本体は、ルートワールドとなった西山猫島の地下深くに隠れている。
 ベースはBSの植物彼岸花であり、能力も植物特有の種の拡散を行うことを基にしている。
 実際には、BSの情報を他の世界にもたらし、世界破壊者(枝斬りの戦士など)を呼び寄せることにある。
 コミュニケーション用端末として、特徴を極力廃した女性の姿の分身を作ることがある。
 能力に、タネを作り他世界に飛ばす能力を持つ。クエスターとの戦いにもその力を応用し、強力な射撃攻撃を行う。
 完全状態で全機能を発揮することとなれば、その半径数百キロメートルは奈落浸食地帯になる。
 また、ルートワールド「西山猫島」の住人、草田姉妹と遠山みのり以外の住人は、リコリスが作り出した仮想人格となっています。

◆ 加護:メイヴ

 雪の女王メイヴの加護、その能力は使用者の生命を代償に、周囲の奈落を浄化することです。
 この加護は、他の加護による複写・効果の取り消しなどの干渉をいっさい受けない。
 このシナリオにおいて加護「メイヴ」を持つのは、草田サキのみです。
 メイヴの起動は、SODA−113において行われており、その力はリコリスの持つ奈落のほとんどをマナに還元し、そのエネルギーをもってルートワールド「西山猫島」を作るほどです。
 メイヴが発動する様子は、術者を中心に奈落とマナが渦を作り、周囲をマナで満たし始めます。最終的には光の爆発が起こったかのような現象を見せます。

◆ シャードの修復

 クエスターの持つシャードと言えど、相応の打撃や過剰な使用によりシャードそのものが一時的な使用不能や欠損を起こすことがある。
 そのようなシャードは、ある程度の時間をかければ、周囲のマナを少しづつ取り込むことによって自己修復を行う。しか氏のその修復の完了は数ヶ月から数年単位となることも多い。
 シャードの破損に関し、その修復速度を加速させる方法が、偶然発見される。
 その方法は、人に近い状況におくと言うことだった。
 たとえば、人にするように話しかける、人型アンドロイドの補助動力に使うなど。
 このように人として接し、擬人的に扱えば、劇的な修復速度となり、数週間から、数日で完全修復したともある。それも、人に近い立場であればあるほどその修復速度が速いと見られている。
 西山猫島の住人、特に草田サキとその周囲の人々は、シャードを核に人の形と人格を一時的に付与された存在となります。
 
◆ リコリスと草田サキとの間の契約

 リコリスがサキに持ちかけ、サキが受けた契約は以下の内容となります。
 サキが死んでも死に切れない理由は、SODA−113でリコリスを完全に壊滅できなかったことです。
 リコリスは命を失い魂が消滅する瞬間に、あえてその目的を遂げさせる機会を用意すると、持ちかけます。

1・リコリスは、BSにいるクエスター4人を西山猫島に呼び寄せる。
2・そのクエスターはシャードの破損により能力が発揮できない。
3・サキはそのクエスターを回復させ戦力とする。
4・その戦力を持ってリコリス自身を攻撃させる。
5・サキは、その4人に対し契約のことを話してはならない。
6・その4人からサキに感謝の言葉を受けること。
5・6の条件が満たされない場合、その無力感と絶望感を持って、サキはシャードを失い、シャードはリコリスの物となる。

◆ ブルースフィア入国管理局(IBBS)

ガイア世界においては、他のリーフ・ルートワールドの存在と、世界間移動に関する知識が、一部の物に限られるが、その存在技能を持つ者がいる。
そして、一般には知られていないが、異世界から流入した存在は確かに存在する。
状況を知る者の中には、その状況に対し、一般社会に知られることなく異世界からの来訪者に対応する必要を感じていた。
そしてそのための政府(国際)機関を設置し、それがブルースフィア入国管理局(以下IBBS)と言う。
世界を渡る存在はクエスターである場合が多く、状況解決に武力介入を必要とする場合が多い。そのため、IBBSの職員は、クエスターやそれに対抗できる人材が多い。
日本の支部代表は、九条綾子。IBBS創設時のメンバーであり、元クエスター。
以前の事案でクエスタートしての能力を失ったと言われている。

■ ミドルシーン

場所:草田商店内
時間:朝8時頃
シーンプレイヤー:PC@
NPC:草田サキ

 PC@が朝食などの最中などに、相談するシーンです。
 相談内容に多少の迷いを見せ、PC@に内緒にするように念を押しながら言います。
「なぁ、うちどうやら死んでしもたみたいなんよ」
 そういいつつ、PC@に確認をさせます。
PC@がサキの確認をしようとする寸前、綾芽と他のPC達が店に入り、相談がうやむやになります。

シーンのポイント
 PC@にクエストを渡すシーンとなります。
 アルシャードには似合わない静かな離島が、このシナリオの舞台と言うことを、プレイヤーに示します。
 また、PC@のクエストが「草田サキの秘密を守る」と言うことであり、他のプレイヤーがあまり干渉しないように牽制する目的もあります。

場所:西山猫島診療所
時間:朝8時頃
シーンプレイヤー:PCAかB
NPC:草田綾芽・遠山みのり

 遠山みのりの診療所にやっかいになってるPCAとPCB、その食事と言うことで、草田商店の方へいくことになります。
 案内するのは、いつも草田綾芽です。
 シーンは草田商店の方へと移動し、PC@と草田サキと顔を合わせることになります。タイミングとしては、サキがPC@に体のことを確認させているところと鉢合わせするぐらいです。

シーンのポイント
 PC達とメインPCが顔を合わせるところとなります。
 又シナリオ開始より前には、日常の風景が大した変化もなく繰り返されていることを見せます。
 場合によっては、草田サキの体を調べようとしたまさにそのときのPC@に出くわすなど、コミカルなシーンが演出できるでしょう。

場所:西山猫島東海岸
時間:昼間
シーンプレイヤー:PCB
NPC:草田綾芽

 PCBには、自分のシャードの半分を探す必要に気づいてもらいます。。
 PCBが何かを探してる事を知った草田綾芽は、PCBが流れ着いた海岸を探してみるようにアドバイスする。
 以上を前提に海岸のシーンとなります。
 海岸には、流木やゴミなどが流れ着いており、二人はそこを当てもなく探すこととなります。
 綾芽は、PCBに色々と話しかけます。
 探してる物は何なのか?島に流れ着く前なにをしてたのか?PCBの答から、突っ込んだ質問をしたりです。
 質問は興味好奇心と言うより、沈黙が苦手な感じで言葉をつないでる様子です。
 最後の質問は、捜し物が見つかったら、島を出るのか?と言う質問です。
 その答をPCBが出す前に、昼ご飯の時間となり、捜し物は終わります。

シーンのポイント
 PCBのクエストを刺激するシーンですが、綾芽が何かとPCBを気にしていると言うシーンです。
 最後の質問は、この生活の終わりを暗示します。

場所:草田商店
時間:昼間
シーンプレイヤー:PCA
NPC:草田サキ・草田綾芽

 夏休みの宿題や勉強を淡々とこなしていく綾芽と、台所で次の食事の用意をするサキが居ます。
 仕入れの時間と言うことで、PCAに綾芽のことを頼んでサキは港の方へ行きます。サキが出かけたのを見て、綾芽はPCAを枕にして居眠りを始めます。
 その後、PCの近くにあるテレビまたはラジオなど電波を受ける機器から不自然な声が聞こえ始めます。
声の主は、九条綾子さんです。
 TVラジオなどにより、九条からPCAへの状況説明を求めるよう音声がきます。(TVラジオを使ってPCAへ通信しているような感じです)
 情報は以下のことです。
・PCAは何かの作戦に参加していた事。
・PCAは戦闘による行方不明となっている。
・西山猫島は、作戦の影響により消滅した。
・作戦目標についても消滅の確認ができていない。
 九条はPCAとのやりとりから、PCAの記憶に不都合があることを悟ります。
 PCAの状況を聴き異常を感じた九条は、状況を確かめようとPCAを質問責めにしようとしますが、電波がとぎれたように普通の放送を受信します。

シーンのポイント
 PCAへの情報開示です。
 と同時に、西山猫島自体が異常な状況であることを示します。
 島の異常にPCAの記憶が密接に関わってる事を示し、記憶を取り戻すことが重要であることをPCAに自覚させます。
 九条綾子に関しては、PCAの記憶にあるか否かは、そのときのシナリオの流れによって決めます。

場所:草田商店
時間:昼間
シーンプレイヤー:PC@
NPC:草田サキ

 最初のシーンが落ち着いて後のシーンです。
 サキは、綾芽の乱入でうやむやになった事のフォローを入れるなどします。
 又、カレンダーに丸がついており、その日は今日より数日後になっています。そのカレンダーの丸を見るサキは、かなりうれしそうな待ち遠しそうな様子です。
 PC@がそれを訊ねるなら、サキは「覚えてないの?」と危機かええしてきます。(PC@は当然知りません)
 PC@には、(忘れたことを多少まずく言われても)機嫌よく内緒だと伝えます。

シーンのポイント
 ここで、シナリオのトリガーがどこにあるかをPC@に見せます。
 後にあるシーンで、サキがタイムカプセルを掘り起こすシーンがありますが、そのシーンの伏線です。

場所:草田商店周辺及び島全体
時間:早朝
シーンプレイヤー:任意
NPC:草田サキ・綾芽・遠山みのり

 ミドル最初のシーンから数日後のシーンとなります。
 地震が発生し、島全体がかなりの騒ぎとなります。地震は、そこそこ大きく、島の各所で地割れや怪我人が発生しています。
 このとき、PCBの体に異変が出ます。体の半分が潰される様な激痛が起きます。
地震とPCBの異変の原因は、リコリスの回復が進み、世界としての西山猫島を崩壊させその力の一端がPCBのシャードからでているためです。
 人的被害は大したことが無く、軽傷のけが人が数人診療所に運ばれる程度です。
 島の各所に地割れが発生してますが、その地割れから彼岸花がはみ出すように発生しています。
 草田姉妹は、この彼岸花をかなり恐れている様子です。
 また、僅かながらこの彼岸花より奈落の気配が感じられます。

シーンのポイント
 西山猫島やPC自身の状況の異常性・日常を一通り行った後の転換となるシーンです。
 リコリスの復活が近いと言うことを直接表現しませんが、PCBの異変や島の地震、奈落の気配を帯びた植物の発生などで、遠回りに示します。

場所:西山猫診療所
時間:昼間
シーンプレイヤー:PCC
NPC:特になし

 遠山みのりのことを調べるか否かに関わらず、彼女の研究の一端を知ることになります。
遠山みのりが研究していたのは、損耗状態のシャードの早期修復についてです。
 その方法は、シャードを人に近い状態(設定:シャードの修復方法参照)
 にしておくという事に要約できます。
このシーンは、彼女の研究内容がわかればいいので、話の流れはコレまでのない様に沿って進めます。

シーンのポイント
 西山猫島の存在に関する情報の一つを見せます。
 勘のいい人なら、破損したシャードがあり、それを修復する研究が見つかる、この島で行われていることが何となく見えてくるはずです。
 そして、この島を作った存在が直接答を伝えることができない事まで気がつけば上等です。

場所:西山猫島路上
時間:地震のあった日の午後
シーンプレイヤー:PCAかB
NPC:草田綾芽

 奈落化したクリーチャーの襲撃を受けます。
 地震の騒ぎも収束の方向に向かい、PC達も一休みできるようになった頃、PCAとBが診療所に戻る途中に、どこからともなく奈落の気配がします。
 気がつけば、道の向こうから奈落汚染された犬のような生き物が道をふさぐように現れ、PC達を威嚇します。
 特に巧妙な戦闘回避をしない限り戦闘になりますが、現状PCAとBはシャードが不完全なため特技と加護の使用できません。
 2ターン目には、もう1体のクリーチャーに追いかけられている草田綾芽と合流することとなります。PCAかB(もしくは両方)綾芽に接触しているときだけ特技の使用が可能となります。
 戦闘が終わったとき、おびえ混乱する綾芽をどうにかする必要があるでしょう。

シーンのポイント
 PC達のシャードがどこにあるのか?どうなっているのか?この最大のヒントがこのシーンとなります。
 PCAとB達が綾芽と接触するしないで特技の使用が切り替えが発生しますが綾芽にその理由を訊ねてもわからないとしか言いません。(綾芽の人格にその知識がないからです)
 また、奈落のクリーチャー発生は、島の崩壊が加速されたことを示します。

場所:西山猫島海岸
時間:夕方から夜
シーンプレイヤー:指定なし
NPC:草田サキ・綾芽・遠山みのり

 サキの提案により、地震で暗く緊張したしてるので、敢えて気分転換として海岸で花火をしようとPCそれぞれに持ちかけます。
 海岸で花火で遊ぶと言うことで、可能な限り各PCに浴衣を用意し、それを着るようし向けます。特にPCA
 花火ではしゃぐ綾芽の様子を背景に、それぞれのNPCがPC達の様子を伺います。
 PC@には、この島に来たときは本当に元気がなくて心配したが、元気そうになって安心してると。(サキが話しかける想定)
 PCAには、何か大切なことを忘れてしまったようだけど、思い出せそうか?つらい思いででも思い出したいんか?(サキが話しかける想定)
 PCBには、捜し物が見つかったら、島を出るんか?元気になって、捜し物が見つかったら、引き留めることはできないな。(綾芽が話しかける想定)
 PCCには、この前言ったことだけど、今の休憩のような生活は満喫したか?休憩の後は相応に働いてもらうから。(みのりが話しかける想定)
(全員向け)サキが誰にともなく言います。
「こんなに賑やかなのも久しぶり。幼なじみも同級生も、みんな島から出て行ってしまった。島を捨てたって言う子も居った。けど、みんながいつ帰ってきても良いように、私だけでもこの島を守って、みんなにここは変わらんなーって言って欲しい」
 このシーンの最後、PCAは、その浴衣の裾に何か入っているのに気がつくでしょう。物はIBBS支給の携帯端末で、サキのメッセージ(内容は今までの流れで)が挟まれており、中身を見たときSODA−113の記憶をすべて取り戻します。

シナリオのポイント
 このシーンのプレイヤーの動き、がシナリオの流れを決めます。
 このシナリオにおいて、PCがサキをどう思うかが大きなポイントとなります。
 サキを信じ、少しでも感謝する気持ちが現れたら、サキは安らかに召されることとなります。
 サキを疑う気持ちでいるなら、サキのシャードがリコリスに取り込まれる、またはサキ自身が奈落の存在となることもあり得ます。
サキが奈落化を免れるための行動をとれる、最後の機会といえます。

場所:西山猫島の民家など
時間:地震のあった日の午前
シーンプレイヤー:PCB
NPC:リコリス

 PC達は地震で発生した被害の対応に、なし崩しで巻き込まれることになるでしょう。
 PCBはいつの間にかリコリスが作った結界の中に取り込まれます。
 結界の主はリコリス分身の1体であり、PCBを挑発するための行動となります。
 リコリスは結界の中でPCBに訊ねます。
「このぬるま湯のような暮らしはどう?こんな生活が送れるのは私がサキにそうさせてるから。あの子はなにも言わないけど、サキもそのことを承知してやってる。
 このままごとのような生活につかりきって、間抜けで面白いあなた方をみれて楽しかった。せいぜいあの子の企みに騙されないでね」
 PCBに話しかけるのは島の住人の一人ですが、その一人が正体を見せるような感じです。この分身は、リコリスにとっては髪の毛1本ほどの分身なので倒しても大局に影響はありません。

シナリオのポイント
 PC達へのミスリードです。
 リコリスの言葉に嘘を入れる事をせず、PC達がサキを疑うようにし向けます。
 しかし、敵からの情報を鵜呑みにするほど間が抜けているなら、そのPCがそこまでと言うことで。

場所:草田商店から裏山
時間:花火の日から後、昼間
シーンプレイヤー:PC@
NPC:草田サキ

 以前サキがカレンダーに丸をつけた、その日になります。
 サキの様子は、かなりわくわくした様子であり、PC@に「タイムカプセルを開ける日」だと言います。
 場所は、裏山の一番大きな杉の木の下、サキは店の準備があるのでPC@に先に行って掘り起こして欲しいと、スコップを渡し山に行かせます。
 店を出た頃は、天気も良く穏やかな気候だったが、山に入りもうすぐ例の杉の木につくという頃には、不吉な曇天模様となります。
 その杉の根本には、目印があるのですぐにタイムカプセルの合る場所はわかる様になっています。

 ここで、シナリオの大きな分岐があります。
 サキの存在や行動などに疑念(奈落の手による罠を想定)がある場合と、サキのことを信じる場合です。
 サキを信じた場合、クライマックスで戦うのは、ノーマルな状態のリコリスです。
 サキを信じられなかった場合、リコリスはサキのシャードを取り込む、またはサキ自身がその無念無力感に絶望し、奈落化してPCの敵となります。

 ここから島の崩壊が始まります。
 それに合わせ、すべてのPCにそれぞれのNPCが会いに行き、この世界に招き入れたことを話し、シャードを渡しに行きます。

PC@への話
 PC@がタイムカプセルを開けると、そこには仲のいい兄弟姉妹として写っている写真と、サキの遺影、PC@のシャードがあります。
 いつの間にかPC@に追いついたサキが、語りかけます。
 本当に元気になって安心した。
 私が死んでしまってから、シャードが曇るほど元気がなかった。
 この調子だったらシャードを返しても大丈夫。
 良いお友達ができて、よかった。
 これですべてが追われ競ることができて、ほっとしている。

PCAへの話
 SODA−113の事を全部思い出しはったようですね。
 その記録通り、私は文字通り命がけであの戦いを終わらせたんです。
 でも死んでも死にきれず、やってはいけない方法でPCAに頼むしかなかった。
 PC@のことをお願いします。
 そして、私のやり残したことをお願いして良いかな?

PCBへの話
 私の身勝手なお願いのために、こんなところに引き留めたすまなかったなぁ。
 普通なら許されない方法で自分の心残りを解消する、私は悪い女なんや。
 こんな私を信じてくれてありがとう。

PC4への話
 これで君への休暇は終わりだ。
 ほかのみんなも、自分のシャードを見つけている頃だろう。
 ブルースフィアを壊滅させる奈落を相手にするんだから、それ相応の休息が必要だったわけだ。
 君たち自身だけではなく、皆のシャードも修復する時間が必要だったわけだ。

 サキとの関係性(高い信頼関係など)を見て、以下の情報を織り交ぜる。
・完全復活する前にリコリスを倒すチャンスを得るため、奈落の力を借りた。
・奈落の力を借りたことはみんなに話す訳にはいかなかった。

 話の終わりには綾芽と遠山みのりの姿はサキに変わっていきます。

 以上はPC達がサキを信じた結果です。
 しかしサキを信じきれなかった場合などは、全員に対する手紙など寂しい演出を行います。

 サキを信じきれなかった場合、以下の状況となります。
(サキに対し不信感を持っている場合など)
・リコリスがサキのシャードを取り込み、強化される。
(サキに対し敵意を持っている場合など)
・サキが奈落化し、リコリスを取り込むほどの奈落の使徒になる。

■ クライマックス

 サキの告白を持って、サキ・綾芽・遠山みのりは各PCのシャードへと変化します。そのタイミングでもって西山猫島の崩壊が始まります。
 ミドルで発生した地震よりも激しい地震が起きます。島の至る所に地割れが発生し、そこから奈落の樟気が湧き上がります。地割れは大きく人が入れるものできます。
 地割れの中に入ればすぐに、PC@がいた大木の下あたりの巨大な地下空間に行き着きます。
 地下空洞は、暑苦しいほどの湿気と奈落の樟気が充満し、鬱蒼とした植物(彼岸花)が地面一面に咲いており、洞窟中央には彼岸花が樹木化したと思われる大木があります。
 その麓には、リコリスの人間体が居ます。
 リコリスの手には、光の消えかけたシャード(草田サキの物)があり、PC達の目の前でこれ見よがしに取り込みます。
 このときPCBの痛みがもっとも大きくなります。
 また、PCBの様子を面白そうに見ていたリコリスは、舌の上にPCBの物だったシャードの欠片を乗せ口に入れ、かみ砕きます。
その後ゆっくりとはっきり言葉を区切りながら「カ・ミ・ク・ダ・ク」と言い、PC達に攻撃を始めます。

 戦闘開始となります。

 PC達が負けることとなれば、そのような締めくくりで、エンディングも悲惨な描写をアドリブで行う。

PC達がリコリスとの戦闘に勝った場合。
・プレイヤーの未使用加護の中にガイアがある場合、BS上に西山猫島を再生することができます。エンディングにもそれなりにいい描写を入れましょう。
・プレイヤーの未使用加護の中にガイアがない場合、BSに西山猫島を再生することはできません。エンディングにも、ほろ苦い風味の描写を入れます。

■ 戦力の調整

 クライマックスに至るまでに草田サキとの状態によりデータが違います。

・PCがサキを信じてた場合、リコリス1体とその分身2体が出現します。
・PCがサキを信じられなかった場合、リコリス2体とその分身3体が出現し。リコリスのデータはかっこの中を使います。

 なお、島の崩壊が急激に進行し、3ターン以内にことを全て終わらせないと、島の崩壊のPCが巻き込まれ死亡と見なされます。

 PCが西山猫島を元の状態に戻す場合、クライマックスシーンの間に加護「ガイア」を使う必要があります。
 
(戦闘用データは割愛します)
15/05/17 23:23更新 /

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