読切駄文
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MP、甘いかストレスか
 ファンタジーをはじめとするTRPGの魔術師的存在、とにかく魔法を使う人々は、頭がいいとされています。魔法を使うことが頭の良さにつながるのは、多分魔術師の元祖モデルが錬金術師だったからではないかと思うのです。
 そう、錬金術は、科学や化学など、思いっきり理系の優秀な人々が行なってきた技だからです。諸説あると思いますが、そう思っております。
 しかしながら、一つ極々素朴な疑問があるのです。TRPGで頻繁に使われる数値、MPって、知力がベースになることが多いでしょう。
 本当に知力でいいのかって思うのです。
 その疑問の前に、魔法の解釈を一つ。
 例えば攻撃魔法は、対象を炎で焼く・雷でビリッとやる・水や風の力で(以下略)、する物なのですが、これは等しく破壊的なエネルギーをひねり出しているのです。(余談ですが、これって本当は、ハードSF並みの無茶を考えないとできない技なのです。)
 この魔法攻撃というのは、言葉を換えれば思考することで物理現象を起こしているって事なんです。現実世界に例えると、現在魔法使いに一番近い人って言えば、ユリにゲラーさんって人になるのでしょうか?
 アレが本物って事だとすると、あの方こそ思考で物理現象を引き起こしてることになりませんか?
 こう考えていくと、魔法の燃料になる物は、人体にある何かと言うことになってきます。いくらTRPGが脳天気なフィクションでも、考えたことがいきなり物理法則を動かすなんて虫が良すぎるって物です。
 そうなると、魔法の燃料って、つまりMPは体力勝負って気がしてきた。
 それでも、知力や知性がMPの基になるという立つ瀬を確保するため、も少し考えてみましょう。
 視点を変えて、人類の知的活動を、生物としての観点から見ていきましょう。
 人間が知的活動を行なっているのは、人体のどこか?と言えば、「脳」。そして脳を働かす燃料と言えば何か?現代医学では糖分が答えだそうです。
 そう、人類の知力知性を動かすのは、糖分なのです。
 そこからちょっと数学的なことが気になるのですが、攻撃目標になるモンスターや、同じく二束三文のNPCなどを倒すために必要な糖分って・・・ショートケーキ何個ぐらいなんだろう?
 う〜む、数学だけでは足りない。栄養学も必要になってきた。
 糖分のカロリー?エネルギーが、どれほどの効率で魔法に転化されるものかはわかりませんが、この調子で行くと、魔法を使う人々には特製のバックパックでも背負って貰い、業務用のザラメでも満載していただかないと、まともに活動できないような気がします。
 いやいや、魔法ありの世界で、そんな魔法使いなんて見たことがない。
 そういえば、思考を物理現象に変えている媒体として、「マナ」って物があるじゃないですか。世界法則のマナのスペックに因るのですが、そんな便利な物があるのなら、多少優秀な思考能力でどうにかなるような気がしてきた。
 そこでちょっと微妙な問題が。
 マナに、思考をエネルギーに変える能力があるのなら、マナそのものに思考能力なり知性がある可能性が高いと思いませんか?
 世界がマナに満ちているなら、世界は目に見えない知性体微粒子がみっしり充満してるってことか?
 魔法に関わる知性体が相手ですか。性格的なことを考えると、理屈と気難しさの塊を相手にすることになるのですね。
 だからこの場合のMPって、マナに言うことをきかせることと関わってくるでしょう。
 だとすると、そんな奴らを相手にする精神的耐性、つまりストレスへの耐性こそがMPの正体となるか?
 TRPGやってて、あまりにも当たり前に考えているMPという数値、本当にMPって何なのでしょう?
 あぁ、糖分とストレス以外の答えがあるのなら、誰か教えてくださいな。

ホームページリニューアル記念書き下ろし
11/03/28 00:04更新 /

■作者メッセージ
 大体魔法も学習も、頭使う=耐力勝負!なはずなんですが、魔法は知力の象牙の塔なんですね〜。
 だったらその牙城を死守する理論はどこよ?って所から造られた一文。
 その割りには、魔法=知力の理論が、だんだん妖しくなる一文となる。ま、駄文って、こんなモンだし、いいか!

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