読切駄文
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脳だってタンパク質(多分)
 人体の構成要素の中にある主な物と言えば、骨に始まり血や内臓その他最も独特の魅力を持つのが、筋肉ではないだろうか?
 一般的な見方をすれば、骨格を人の形の基礎を作り、筋肉がその収縮によってからだが動く。そんなところでしょうか。んでもって、TRPGで筋肉とはどんな扱いを受けているか。
 TRPGのシステム的に見れば、能力値としてみることが多いでしょう。その場合は筋肉と言うよりも、筋力と言葉を換え、所持できる装備の重さに影響したり、白兵戦のダメージに影響するといった表現になるでしょうか。解釈次第では、身体の耐久性、つまりはヒットポイントや防御に関わることも影響することもあるようです。
 およそ体を動かすには、何を置いても筋肉であり、そのパワーが大きければそれだけ優秀ってことなんでしょう。ただ、あまり筋肉がありすぎたりすると、必要以上に体感気温が上がるようなので、ほどほどがいいのでしょうけど。
 ここでふと思ったのですが、一つのTRPGシステムの案として、全能力値を筋肉としたらどうかと。
 例えば白兵戦における能力は、武器の大小により腕肩背中から腰までの筋肉を絶妙に使って命中させ、ダメージを出す物でしょうから、そこの筋肉の優劣が能力値になるとか。移動するなら、足腰の筋肉や全力疾走なら腕の筋肉も影響してくるでしょう。
 そんな調子で考えていくと、ダンジョン名物の各種トラップの解除や鍵の開け閉めなども、指の筋肉が関わってくるでしょう。
 ものを探すのに筋肉が必要かと言われれば、眼球や水晶体を動かすにも筋肉、鼻に空気を送り込むのも筋肉なら、舌を動かすのも筋肉でしょうし、まー筋肉なしには、何も探せない訳なんです。
 さて、筋肉TRPGを作るとして、魔法やそんな技のある世界だとしたら、そのMPはどーすんだ?ってお話になりますが、ここまで筋肉筋肉した状況から考えれば、脳だって筋肉でできているでしょう。MPぐらいそこから引っ張ってきましょう。
 最近のTRPGで重要視されているのが、人間関係のルールでしょう。そこで人と仲良くなる魅力の基準になるのが、互いの筋肉の美しさ、ってことになるのでしょうか。
 えっと、人の第一印象が筋肉か〜。地球温暖化を意識すると、ちょっと遠慮したい光景が繰り広げられるんでしょうね〜。暑苦しい。
 精神的な能力に関して筋肉はどうかって言うと、まぁ一般的に知力精神力的なところですが、みっちり鍛えた筋肉には不可能はないようです。一説によると、心臓の筋肉がニューロン(脳細胞の神経組織だ)を作ったって説もあります。人間死ぬ気で鍛えれば、筋肉で思考記憶ができるかも知れません。
 しかし、そうなると人類の知的活動や創造性がどうなるかは・・・あまり考えたくはないなぁ
 そしてさらにハードルの高い能力値である幸運ですが、これは身にまとった筋肉があればあるほど高くなるのがラッキーの証になる物です。クリティカルな行動を起こすのも筋肉なら、ファンブルな行動を招くのが筋肉の鍛錬不足といえなくはないだろうか。鍛錬が幸運を引き寄せる物ですよ、人生は。
 そして最近のTRPGにつきもののオプション、ヒーローポイントや神業加護奇跡の類ですが、それも筋肉からひねり出して貰いましょう。
 すべからくエネルギーの行き着く先は、熱です。まーエネルギー=熱ってことにして貰って、ここまで言えば分りそうなものですが、筋肉を使う、いや酷使すれば相応の熱が発生します。
 ここまできたら、常識範疇外に鍛え上げた筋肉が発生する熱=エネルギーには、常識の範疇を超え、神の領域まで高まって貰いましょう。そしてそのエネルギーが神にしか許されなかった奇跡を呼ぶのです。そして美しい汗とともに人を超えた力を世界に示すこととなるでしょう。
 あぁ、筋肉TRPG。一部愛好家をのぞき、暑苦しいの一言で終わってしまいそうなこのシステム。だが、人々が筋肉にあこがれ追い求める限り、その誰かの妄想の中で作られ、そして忘れ去られるコンセプトとなるでしょう。
 ・・・真っ当なシステムのシナリオでも考えるか。

平成21年7月会報掲載
11/03/29 00:35更新 /

■作者メッセージ
 どっかでやった五〇回記念リクエストの駄文。これも蛮勇の結果。
 これについては、筋肉とへりくつ以外の何を語れとw

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