読切駄文
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交わる世界
 ハイブリッドやコラボレーション等々スペシャルっぽい組み合わせ、好きな人は好きなんですねー。世界観の違う作品が融合するクロスワールドってやつでしょうか?これって、日本人的な脳みそがないと、なかなか実現しないと思うのです。
 日本文化ってヤツは、良くも悪くもいい加減な所がコラボレーションというかクロスワールドみたいな無茶なことができるのです。
 そのあたりを、意外な反抗勢力のことを交えながら、TRPGプレイヤーの心理的問題を掘り起こすとこまでほじってみましょう。
 ここのところ、日本の物語の傾向の一つにキャラクター性という見方があります。某エ○レカセブンを例に取ると、作成スタッフがエウレカとアネモネのかわいさを一晩中語り明かした、ってネタがあるのですが、ありそうなお話だと納得してしまう所もあるでしょう。
 そう、日本人脳みそは、キャラクター大好きにシフトしてるのです。それもかなり。
 ストーリーや世界観よりキャラクターが大事と言われれば、某ゲーム機のソフトでは、ゲッ○ーロボが○ッタービームを撃つ横で、ガンダ○がニュータイ○しているシーンを見ても、なんだか受け入れてしまってるでしょう。
 それだけなら、好きな人が好きなようにやってれば良いで済んでしまうのですが、人間の想像力はもっと強欲な物なのです。そう、世界観ってヤツにまでキャラクター性を求めてしまう物なのです。
 何のことかって?例えば信仰という物。よほどへその曲がった宗教でもない限り、偶像崇拝というものがあり、それって信仰そのものをキャラクターにした物だと思うのです。
 じゃぁ偶像崇拝ダメってひねくれた信仰はどうかというと、そこにはキャラクター大好きな人類に共通するある特性があるのです。
 そう、人がオブジェクトにキャラクター性を認めてしまっては最後、そのキャラクター別の物には、深くて超えられない溝なり壁なりができてしまうのです。RXー78の1Stガンダムとガンダム-MKUですが、姿形は結構よく似ています。いい加減なオヤジあたりは「同じもんだろ」と言ってしまいそうなほど。でも、よく知ってる人はそれが別々の物と認識してしまうのです。
 とある科学者が言ってたのですが、一神教の信者というのは、他宗教信仰の神様の存在を理性感情共々認めたがらないそうです。そんな宗教が地球上に一つころがってるから、世界の情勢がややこしくなる。
 ここまで書けば、クロスワールドの偉大さが見えてきませんか?
 要は、異なる世界に対しどこまでOKが出せるか、なのでしょう。
 もしも、ナイトウィザードとアルシャードガイアがクロスワールドしたシステムなりができるとして、
「してもいいけど、ベースは、ナイトウィザード(またはアルシャードガイア)は譲れない」
 これでは多分うまくいかないでしょう。
「してもいいけど、俺フェバリッットキャラがちゃんとできないと認めない」
 これでも、ちょいと問題ありでしょう。
「そんなのがあるなら、それなりにやってみせるよ」
 ぐらいの覚悟があれば、スムーズに行くと思うのです。
 多分クロスワールドをすれば、どこかで「ここは譲れないライン」を誰もが感じると思うのです。思い入れがあれば、それだけくっきりとしたラインとなることでしょう。それでも、それが壁なり溝なりと判ってしまえば、穴を開けるなり橋を架けるなりしてしまえば、そこからがクロスワールドとしての価値のできるスタートラインだと思うのです。
 まぁ、これはきれい事に近い理想論です。ですが、理想論といって実現する努力をしないよりも、やってみせるといいながら、本当にできたって事になってしまえば、それこそCOOLでしょう。

 2009年5月会報


11/03/29 00:08更新 /

■作者メッセージ
 とあるサークルから通算して、大体五〇本の駄文を書いて、その記念に駄文のリクエストを取るという無謀の結果です。
 この頃から、ラノベやギャルゲを文学論しようとする人の評論を読み始め、それがTRPGにどう反映するかを考察した駄文とも言えます。
 実際この頃の駄文作成は、七転八倒。

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