読切駄文
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あの人がいるからこそ
コネをはじめとする人間関係をTRPGに持ち込んだのは結構昔のことだと覚えています。しっかり考証してはいませんが、一番昔のシステムで思いつくのが、トーキョ-NOVA。
そしてこのコネという仕組みはロールプレイ支援システムにおいては、切っても切れない関係となっています。
さてそんな人間関係を、TRPGのシステムとしてどのような運用がなされてるか?代表的なところでは情報収集を行うときの、その情報ソースとなるでしょうか。
蛇の道は蛇と言わんが如く、政府のトップシークレットは政府高官NPCから、下町の危ない噂なんかは、ヤクザ者NPCなどなど、そういった知り合いが、いるといないでは得られる情報が違ってくる、もしくは得にくい情報となってしまう、そういったような仕組みになっているようです。
叉、比較的新しいシステムでは、天羅万象の気合システムとかカオスフレアのフレア等々そういったポイントを得るよりどころに人間関係を設定することもおあるようです。というか、そういった人間関係を設定しておかないと一人でモノローグっておいて、ひとりで盛り上がる悲しい一人芝居が待ってることが多いもので。
あまり表立って書かれていないことですが、コネ人間関係を設定すると言うことは、そのキャラクターは何者(造形とでも言うべきか)って処を表すのに一役買っていると思うのです。
例えば、一人の警官キャラクターがいたとしましょう。そのキャラクターのコネに高級官僚がいれば、エリートの雰囲気が、ヤクザ者がコネならばダーティーな雰囲気を持つ警官って気がしませんか?ついでに高級官僚とヤクザ者両方のコネがあったらもう底の見えないヤツって具合になると思うのです。
しかしここからは、さらなる贅沢を言いたい。
コネ・人間関係が、キャラクターシートの所定部分に名前と関係性を書き、そのキャラクターの雰囲気の付け足しか情報収集の修正値以上の意味を持たない記号とするのがもったいない、というのです。
例えば、
世間のTRPGシステムには、特技特徴でもってキャラクターを作るのが主流となりつつあります。また持ち物でさえ、真っ当から遠く逸脱した特殊な物を持つチャンスが当たり前のように転がってます。
そんな技やアイテムをどうやって手にした?
そう、そこで「誰かから」という要素が出てくるのです。
FEARというTRPG作成会社から世に出てるTRPGシステムには、人間関係を取得するのを前提としたNPCの紹介が必ず行われています。しかしながら、1キャラクターを作った際に1〜3人ほど設定されるNPCは、セッション内において特に出る必要がない限り、情報収集などの修正以外、キャラクターシートの書かれている以上の意味がないのです。
1システムに出てくるNPCは、前述した情報収集に一役買ってくれそうな人もいれば、全く利害が反対方向を向くような人物まで設定されています。
現実世界では、役に立たない者や敵との人間関係があって当たり前だと思うのです。知り合い全部が役に立つ人々では、ご都合主義も良いところです。ですが、そこはTRPGという虚構の世界なので、現実世界ではただのマイナス要素でも、有利に働く仕組みとしてシステムしたいところです。
そう、敵がいて足手まといがついていても、それを根源にする情報収集以外のアドバンテージがつくという発想があってもおかしくないと思うのです。
TRPGがコミュニケーションのゲームだというのなら、仮想現実であるNPCとの人間関係を持つことで、キャラクターの本質そのもに影響があるような仕組みが出てこないでしょうかねぇ?
そんなシステム、無いわけではないのですが、ま〜少ないのが現状です。
11/03/28 23:54更新 /

■作者メッセージ
 コネ=金額、の無駄出費にアンチテーゼを張りたかったんだと思う。
 ロールプレイの面で見れば、職所持金の数倍かかるNPCを持てば、ものごっついロールプレイが出来るのか?データやスペックの面でその投資を取り戻せるほどの人物なのか?答えは、否が多いと思うんだ。
 関西人の悪い癖、出したお金分の効果は出して貰う。そんなところかな? 

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