読切駄文
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妄想せよ 卓に集う人々
 妄想・・・根拠のない誤った判断に基づいて作られた主観的な信念。
 TRPGにおいてその流れは、謎を解く・トラブルを解消する、など、とにかくゲームマスターの出した無理難題を解決するのが形というものでしょう。
 違う見方をすれば、ゲームマスターそのシナリオ上に設定したネタに対して、プレイヤーがフラグを立てていくという、ということになろうかと思うのです。
 ゲームマスターのシナリオを粛々とこなし、その想定どおりにゲームが終われば、それはそれで、なんに問題もないセッションだったといえるのですが、世の中のTRPGセッションにおいて、それで済むばかりではない事は、経験者がよくわかっていることです。
 セッションがあさっての方向に進む要因の一つに、ゲームマスターからの解決要素の提示が足りないということも考えられます。
 例えば、犯人探しがそのときのシナリオの核としましょう。ゲームマスターの側からは、犯人確定に必要な手がかりはすべて劇中に出し切ったと思っても、プレイヤーからしてみれば、確証をつかむためには、まだまだ手がかりが足りないと思うこともあるでしょう。
 そう、そんなときこそ、妄想する力、妄想力が必要になるのです!
 何?TRPGに必要なもの(特にメンタル面)は、想像力ではないのか?だと?
 確かに、プレイヤーの脳内では、想像力とやらを駆使して、ゲームマスターの言葉を場面に構築することは、生物の呼吸並みに必要なことでしょう。
 しかし、そこであえての妄想力です。
 なにも、想像力やらその手の力を、単なる場面構築変換機能に限った使い方をしないということです。
 先ほどの例を見るなら、「犯人特定のための手がかりが少ない!」と思えば、足りない要素を自分ででっち上げてしまえばいい。
 まさしく、定義どおりの妄想でいい、と思うのです。そこに蜘蛛の糸より細い根拠の一つでもあれば、もう完璧!、と思うのです。
 何?それが正しい結論かどうかの判断が付かない?
 そんなことが問題なのか?
 ならばこう聞いてみよう、100%正しい推測と、黒に限りなく近い結論、TRPGのセッションを進めるのは、どっちか?問うまでもなかろうw
 TRPGの醍醐味の一つは、想像もしてなかったハプニングが起こりうるという事でしょうか?大体妥当な行動をして、ハプニングの部分をダイス等のランダムに任せるというのは、ゲーマーとして、能力を十分に発揮しているといえないのではないか?
 ならば、そのセッションにおいての問題解決を全力で図り、貴方の善意と妄想が、予想外の結果を呼び込み、ハプニングという醍醐味を自らの行動で作り出す。それがもっとも能動的にTRPGを楽しんでいることにはならないだろうか?
 さぁ、貴方の中にある妄想力を開放しよう、そして、シナリオが貴方の手で書き変わる快感を楽しもうではないか。
 注意!)
 妄想力の誤(御)使用は、くれぐれも周囲の配慮に立った節度あるやり方であることを願います。
11/03/28 23:29更新 /

■作者メッセージ
 シナリオぶちこわし講座ともいう。
 こんな事をしたら、せめて本筋より面白い結果を出さないと、恨まれますよ。・・・本筋より面白くても恨まれるかw

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